道具としての究極:グランドセイコー SBGX05

時計

僕の時計レパートリーは現状2本しかありません。
これまでロンジンやゼニスなども所有したことがありますが、なんだかんだ手元を離れていきました。(売ったわけではない)

このグランドセイコーは、僕のことをご存知の方からすれば「何をいまさら」と思われるかもしれませんが、最近特に活躍したので改めてレビューしてみるか!といった次第です。

かしこまった場に行くときは、その性質にもよりますがまだまだこのグランドセイコーが活躍します。
もう少し年を重ねれば当然レベルソでも全く問題ないのでしょうが、若輩者である僕が節度を弁え、且つ気分を高揚させてくれるのはこの時計なんです。

↓ジャガールクルト レベルソの記事

 

つまるところ、今回の時計は僕が新品で購入し、使い倒したものです。
小傷が多いのですが、それも経年変化の妙と捉えてご覧ください。

SBGX059

購入当時は仕事でアクティブな動きをすることが多く、3気圧防水のレベルソではとても戦えないような環境でした。
そこで「仕事専用」として購入したのがこのグランドセイコーというわけです。

一見してクリーンな佇まいで、受ける印象はまさしく「誠実」。
でも意外と面白いディティールもあります。

◆ディティール

収まりの良い37㎜ケースです。
グランドセイコーとしては少々小ぶりでしょうか。

ムーブメントはクオーツ。キャリバー9F62です。
グランドセイコーのクオーツはとても世界最高水準といっても過言ではないでしょう。
なんといっても9Fクオーツが有名ですよね。

9Fクオーツとは


正確に時を刻み、時間を読み取りやすく、一生寄り添えること。
そんな当然とも言える腕時計の本質を問い続けた先にたどり着いたのが9Fクオーツです。

・瞬時に切り替わる瞬間日送りカレンダー
・機械式時計のような太く堂々とした重い針を回すための動力源
・秒針が目盛りを正しく示す指示精度の向上
・保油性を高めるための高気密構造

従来のクオーツでは考えられなかった数々の新機軸を盛り込んで、これまでの「薄くて軽いクオーツ」という常識を覆した9Fクオーツは、世界最高峰の性能を誇ります。

公式サイトより引用

ふむふむ……。
何がすごいのかよくわかりませんでしたね。

この「瞬時日送りカレンダー」というのは小気味良いです。
デイト(日付表示)付きの時計は得てして0時に近づくにつれて徐々に日付が切り替わるものが多いですが、こちらは一瞬にして切り替わります。
購入した当初は0時を楽しみにしてましたね。笑

あとはこの……

秒針。

真面目なだけかと思いきや、あまりにもクール。美しい。
9Fクオーツにはぜんまいが仕込まれています。
ぜんまいは本来機械式ならではの機構。それをあえて組み込んでいる理由は、この秒針なのです。
細く鋭く長い秒針が一秒ごとに進みます。
9Fクオーツであれば、この秒針が振動したりしません。
驚くほど緻密で正確な運針。この動きをぜんまいを使い実現しているんですね。

 

ケースバックにはライオンメダル。
獅子の紋章があります。SEIKO独自の社内基準による、厳しいテストを潜り抜けた証だそうです。
今やグランドセイコーのシンボルといえるでしょう。

 

ちなみにバックルにも「GS」の刻印が。
大きなポイントではありませんが、些細な積み重ねがこの普遍的な高級感につながっているのかもしれません。

◆まとめ

個人的にはこの秒針には心を打たれました。
何気なく見れば何気ない時計ですが、各部に着目すれば唯一無二のようにも感じます。

冒頭で、「かしこまった場に行くときはこの時計を」と書きましたが、僕にとってかしこまった場とは面接やここ一番の面談などです。
グランドセイコーは「若者が高い時計なんて生意気だ!」とおっしゃる頑固者にも、「社会人の身嗜みとして、最低限の時計は選ぶべきだ」という方にもご納得頂ける代物です。

自身の持つ誠実な想いをしっかりアピールしたいときに手が伸びるのがこの時計。
永い人生でこの時計がつまらなく感じることもあるでしょうが(実際あった)、この気持ちにまっすぐに、こいつには最後までお世話になりたいところですね。

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