ヴィンテージの息吹を感じる:ルノア Vシリーズ 113

アイウェア

少し前のことですが、メタルフレームの眼鏡を購入していました。
今ではめっきり愛用しています。
理由はシンプルで、

・サイズとマスクの相性がいいのか、曇りにくい。
・他の眼鏡明確にキャラクターが違うので、唯一無二性がある。
・見た目が好き。

といった具合です。

まあこれに辿り着くまで幾星霜の旅路があったわけですが……
いや、ないな……ただウィンドウショッピングしてあーでもない、こーでもないと言いながら決めただけだな……。

◆ルノア

眼鏡としてはメッカである、ドイツのブランド。

ご存知の方にとってはあまりにも有名なブランドですが、それも一部の話。
普通に知れ渡っているブランドではないように感じます。

眼鏡や時計を選ぶとき、「著名人が愛用している」ことをサブエピソードとして選考理由のほんの一端に加える方もまあいらっしゃることでしょう。

僕自身そこまで気にしませんが、下調べはしっかりするタイプなので情報としては入ってきます。
今回のこのルノアはかのスティーブ・ジョブズ氏が愛用していたブランドとして有名です。
あのアイコニックな丸眼鏡はルノアのものだったのですね。

創業は1992年。
ブログ読者にとって非常にどうでもいい情報ですが、僕はロマンチストであり運命的な要素が大好きなので述べておきますと…生まれた年が僕と同じです。
僕がこれを書いている現在は29歳なので、ブランドも29年ですね。
これ来年30周年記念モデルとか出るのでは?
そしたら30歳になった記念に買うかもしれん。

ブランドコンセプトは「現代的な解釈により、洗練されたクラシックフレーム」だそうです。


創業者、ゲルノット・リンドナーは知る人ぞ知るアンティーク眼鏡コレクター。

今はルノアから退き、自身の名を冠したブランドを展開されています。
そちらも素晴らしいフレームですので、いつか紹介してみたいところ。

◆Vシリーズ

今回の眼鏡はV(シリーズ)と呼ばれるモデルの113。
合金製の華奢なメタルフレームで、チタン製のノーズパッドが付いています。

既に廃盤になっているシリーズですが、後継の「M5シリーズ」が出ています。
こちらの方がより現代的にアレンジされているイメージです。

113はスクエアモデル。

アンティーク眼鏡に傾倒しているルノアの性格上、合金製がその個性です。メッキを施してあるので剥げます。
テンプル部分に注目していただくと、既に剥げているのがわかります。
購入当初の写真ですが、試着で剥がれたのですね。
デッドストックなので仕方ない。
再メッキもしてもらえますが、ちょっとアジがある感じなのでこのままかけます。

◆ディティール

既に素材やテンプルの経年変化について触れましたが、特徴的なディティールは他にもあります。

特徴的な「智(ヨロイ)」と呼ばれる部分。
テンプルとフロントの繋ぎ部分ですね。シンプルながら美しい意匠です。

ブリッジ部、まさにルノアのセンスが集約されています。
「古き良き」をスマートに分解・再構築しています。
当然ですが、有象無象(いわゆるコンビニエンスな量産品)との違いを感じさせられます。

また、付属のケースもカッコいい。
木製のもので、スタイリッシュです。そして圧倒的に使いにくい。

ご覧の通り、テンプルの角度がギリギリです。
これ以上フィット感を求めてテンプルを曲げると入りません。
ていうかそもそも入ってません。この画像で最後まで押し込んでます。
鞄に適当に入れたら傷だらけになることでしょう。
なんなら飛び出して粉砕されるかも知れません。不便。
ちなみにここに「LUNOR 」とブランド名が記載されています。
さりげない。

さりげないついでに。
こちらには型番である「113」が記載されています。
あまり知られていない印象ですが、113は日本別注のモデルのようです。
ちょっと生真面目な雰囲気で、ブランドコンセプトとは微妙にズレるのかな?

いずれにしても細部に亘って拘りぬかれた美しいフレームです。


◆あとがき

これで普段使いする眼鏡が4本に。
見事にスクエアばかりですが、Alook、オリバーピープルズ、カトラー&グロス、ルノアです。
もうブランドチョイスが他者の影響受けまくりなのでが、その辺は恥ずかしいので割愛します。

ルノアはメタルフレームも素晴らしいですが、アセテートのモデルも美しいです。
興味を持った方は是非調べてみてください。
次はラウンドフレームに挑戦したいところですが、僕としては過不足ないのでしばらく後に挑戦することになるでしょう。

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