紳士の装いにやせ我慢はいらない?:メローラ ディアスキングローブ

グローブ

一昨年の冬は、さらにその前の年に妻から贈られたマーガレットハウエルのマフラーを失くしたことに気付いた年でした。

あんまり嬉しくて、気に入ったものですから、冬が明けて春の肌寒い日でも巻いて出かけてたんですね。
そんな使い方してるものだから、恐らく巻いて出かけて、置いて帰ってきてしまったのでしょう。
気温的にマフラーがなくても適正なので気づかない。
タイミングの悪いことにそれでそのまま暖かくなって、その年の冬にようやく失くしたことに気付いたわけです。
とっても落ち込みましたね。

新しいマフラーを買う気にもなれず、その年はマフラー無しで過ごしました。
ただあまりに寒かったので、デンツのグローブを購入しました。

ジェームズ・ボンド着用で有名なスペクターモデル。

ただこれ、アンライニングモデルなんですよね。
よせばいいのに折角デンツのグローブを買うならアンライニングで、シークレットフィットとよばれるその着用感を楽しみたいと思っていました。
アイテム自体は今でも気に入ってますが、本当に寒い冬を過ごしました。(笑)

その翌年の冬はマフラーを新調して、なんとか冬を乗り越えました。
僕が確信したのは、寒がりな僕にとって「カシミヤライニングのグローブを手に入れないことには冬の装いは完成しない」ということです。ん?「カシミヤライニングのグローブに手を入れないことには」か?

どっちでもいいか。

◆メローラ?

その歴史は古く、数々の著名人が愛用したことで有名です。
公式サイトから下記引用です。

1870年ナポリにて創業された、クラシコイタリアの老舗「Merola」。

一切の妥協を許さず、最高品質の手袋とネクタイを作り続けています。映画「ローマの休日」を始め、ハリウッド映画でも度々使用されてきました。
現在では、各国の有名政治家やエグゼクティブに愛用されています。クラシコイタリアを日本に広めた、服飾評論家の落合正勝氏が絶賛している事でも有名なブランドです。

Merolaの哲学とは、決して流行に左右される事無く、長い歴史の洗練を経て行き着いた、クラシックなスタイルを踏襲し続けるというもの。

伝統を受け継いだイタリアの専門職人が、ナポリ郊外の自社工場で全ての工程を仕上げ、完全ハンドメイドを実現しています。

https://merola.jp/pages/merola_brand


銀幕のスターたちや、伝説的ともいえる故・落合正勝氏が評するブランド。
その魅力の骨頂に是非触れてみたいと感じますね。

 

◆購入したグローブ

購入したのはディアスキンのモデル。
もちろん、カシミアライニングです。

アウトステッチでライトブラウンと、ややカジュアルな印象。
既に持っているデンツのグローブがドレッシーなので、今回は少し明るい性質のものを選びました。

ディアスキンはペッカリーと並んで、その強靭さが特徴的な雌鹿の革です。
強靭なだけでなく、なめらかな肌触りや独特のシボ感。「革のカシミヤ」とよばれる由縁ともとれる魅力に溢れる素材ですね。
高級素材ですが、ペッカリーの半値ほどで販売されていることが多いです。
ちなみにサイズは7。
今回はネットで購入しましたが、本当は実店舗で買いたかったんです。
でもこのディアスキンのモデル、どこに行っても見つからなかったんですよね。
仕方ないのでシープスキンも検討、試着しましたが、やっぱりディアスキンが気になりネットで購入した次第です。

実店舗で試着した際に勧められたのは、「シープスキン」で「サイズ7.5」でした。
でも個体差がかなりあるとのこと。
大きすぎるより小さい方が良い(のびる)と思い7にしました。

◆着用感

サイズを少し冒険したメローラのグローブ。着用してみるとどうでしょう。

ピッタリ!!
これまでで試着、購入したなかで最も綺麗なフィッティングです。
指が良くても、手のひらが突っ張るケースがあるのですが……

手の平も良い感じです。
多少タイトなのはベストなフィッティングです。
荷物を持ったりすると思ったより緩くなることが多いので。タイトすぎると縫い目がダメージを受けて、最悪の場合裂けてしまいます。

 

◆装いに取り入れてみる

真冬ですが、寒色系中心のコーディネートです。
グローブ、良いアクセントになりそうで良かったです。
どうしても似たような色合いで揃えてしまう僕にとって、小物の色をどこまで冒険できるかは重要です。
今回は自分自身が違和感を感じることなく挑戦できたので、良い買い物ができました。

◆まとめ

タイトルの「紳士の装いにやせ我慢はいらない」とは、どこかの記事で見て印象に残ったフレーズです。
クラシックというのは案外、合理的、建設的な部分にルーツを持つものが多いような気がします。
グローブも勿論そのひとつ。

西部劇のガンマンや西洋の騎士、結婚式の新郎、宗教的象徴。グローブにはしばしば紳士的な意味合いを持たせることがあります。
冬の紳士の装いとして重要視されることにも頷けるアイテムですね。

でも僕、夏にジャケットが暑いと言ったときに「紳士の装いにはやせ我慢も必要だ」なんて言われた気がするんですが。誰か言わなかった?

グローブ
SNSではより等身大のyurimeをpostしています。ひかないでね。
装い、メソッド。

コメント